測温抵抗体と熱電対の精度クラス2026.8.26
温度センサのデータシートには、温度センサの精度に関する情報が記載されています。
しかし、どのように精度クラスが区別されているのでしょうか?
Pt100・Pt1000センサの精度クラス(AA〜C)と許容誤差の計算方法
■測温抵抗体 Pt100またはPt1000センサ素子を搭載した温度センサは、DIN EN 60751(日本ではJIS C 1604)に基づき、クラスAA、A、B、Cの4つの異なる精度クラスに分類されています。
精度クラスAAの温度センサは許容誤差が最も低く、「最も正確」な温度センサーです。
有効範囲は、規格に従って許容誤差が定義されている範囲を示します。
各センサの許容誤差は下記の様になります。
クラスAA :±(0.1℃+0.0017|T|)
クラスA :±(0.15℃+0.002|T|)
クラスB :±(0.3℃+0.005|T|)
クラスC :±(0.6℃+0.01|T|)
例)精度クラスBの温度センサを使用して120℃の温度を測定すると、許容誤差は±(0.3+0.005x120)=±0.9Kとなります。
ただし、精度クラスはすべての測温抵抗体温度計に適用されるわけではありません。メーカーによっては製品毎に個々の精度を規定し、データシートに記載している製品もあります。
熱電対の精度とは?クラス別の許容誤差とトータル測定誤差の考え方
■熱電対 DIN EN 60584-1 (日本ではJIS C 1602)に基づき、熱電対を備えた温度センサは、クラス 1、2、3 の 3 つの精度クラスに分類されます。精度クラスによる許容誤差は、取り付けられている熱電対のタイプによって異なります。
ここではK熱電対を例に各クラスの許容差を説明します。
精度クラス 1 の温度センサーは、許容誤差が最も低く、「最も正確」な温度センサーです。有効範囲は、規格に従って許容誤差が定義されている範囲を示します。
K熱電対の各クラスの許容誤差は下記の様になります。
クラス1:-40℃以上+375℃未満 = ±1.5℃ / +375℃以上1000℃以下 = ±0.004 |T|
クラス2:-40℃以上+333℃未満 = ±2.5℃ / +333℃以上1200℃以下 = ±0.0075|T|
クラス3:-200℃以上-40未満 = ±2.5℃または±0.015 |T|
例)精度クラス 1 の温度センサーを使用して 450 °C の温度を測定すると、誤差は±0.004x450 = ± 1.8 K となります。
算出された誤差は温度センサー自体にのみ関係するものであり、ケーブル、接続部、または測定装置によって生じる誤差は考慮されないことにご注意ください。この種の誤差は「測定チェーン」誤差と呼ばれます。この点では、「測定チェーン」内のすべてのコンポーネントの誤差が考慮されます。
必要な精度クラスは?
使用する温度センサの精度クラスはプロセス内または制御ループ内の温度をどの程度正確に測定する必要があるかによって異なってきます。例えば、医療や食品技術分野では、オートクレーブ処理中の温度センサーの精度に対する要件が特に厳しくなっています。


